先づ、ブログ記事「抗生物質は腸ガンの発ガン率を高める」を一読ください。
「抗生物質は腸ガンの発ガン率を高める」記事について、改めて抗生物質をはじめとする化学薬剤の生体に対する有害性の恐ろしさを認識させられます。ここでは腸の癌にスポットを当てていますが、癌は様々な有害作用の一つに過ぎません。私は体の全身状態に目を向けて調べながら、腸の変化をみたら、もっと化学薬剤の生体障害が炙りだされてくるのではないでしょうか。抗生物質、ステロイド剤、免疫抑制剤、ホルモン剤、血圧降下剤、血流をよくする薬などの化学薬剤を常用している人が年々多くなっているように思います。患者側も自分ではそれほど重大な病気と思っていない人でも、病院で病名が告げられ、薬が出されれば、通常の人は医者が薬をださなくなるまで、摂取するのだと思い込んでしまいますが、その無知が症状をもっと悪くさせたり、別の病気を引き起こしてしまうことが多いのではないでしょうか。化学薬剤は生体にとってすべて有害作用をもっています。何故かといえば、生体を構成する成分ではないから、体は化学薬剤を異物とみて反応しますので、敵対行動を起こします。更に、化学薬剤が特定した有害作用をもっている場合はその有害性が更にプラスされます。
化学薬剤が静注されれば、100%血液中に入り、速やかに全身に分散、吸収されます。経口摂取の場合は小腸まで入り、そこから門脈を介して肝臓に行き、生体内に分散するものと大腸を経て排出される2つのルートに分かれて吸収されます。又、皮膚塗布の場合は生体内吸収は小さいとされていますが、有機物の場合には体内吸収はかなり高いです。この図にみるように摂取された化学薬剤はほぼ体の全体に侵入していくと考える必要があります。薬剤の副作用を注意深く読むと多くのものが、ほとんどすべての部位に何らかの影響が示されているのは、それらの部位に侵入し、何らかの不具合を起こしているからなのです。
図:体内消化吸収循環(本院堂薬局 滝本浩正氏 提供)
こうした薬剤の有害作用は血液・生化学検査で概ね判別できると考えます。そのためにも検査項目は多ければ多いほど薬物との因果関係を推理しやすくなります。私は以前、絶対にしてほしい検査項目について述べましたが、もう一度、ここでも表に一覧として示しました。医療機関にいかれると診察後に血液・生化学検査が実施されますので、ご自分の現状のデータが得られます。薬剤の摂取はその後になりますから、この初めのデータを基に薬剤の摂取による有効性と有害性を判断することができます。特に注目する検査項目は白血球数とその分類で好中球、リンパ球、単球、好酸球、好塩基球で、自分の体を防御してくれる免疫力の状況を知ることができます。その中でもリンパ球と単球のバランスが大事で、赤ちゃんの頃の数値にあれば良いと考えます。リンパ球は50%、単球は10%位が理想的な数値でこれが落ちてくれば、免役力の低下を意味します。リンパ球の基準値は、15~50%といわれていますが、例えば25%という結果が出たとすると理想値(50%)に対して半分しか防御機能を果たしていないということになります。
抗生物質、ステロイド剤、免疫抑制剤などは特にリンパ球、単球などが低下するので、急激な減少には特に注意する必要があります。基本的にこの免疫力が低下することによって病気になるわけですから、これを低下させるものは体に有害であることは極めて当然のことと言えます。
総蛋白、アルブミン値も薬剤で壊されますので、低下してしまいます。又、体に炎症反応が生じると白血球数、CRP値が上昇しますが、薬剤摂取で本来、炎症症状を下げなければいけないのに反って火に油で上昇させてしまうことがよくあります。お年寄りが急性肺炎にかかって入院してもお亡くなりになる方がおられますが、抗生物質や抗炎症剤、ステロイド剤などで、より悪化させてしまって、不幸な結末になってしまうこともあるので、医療機関に行けば、病気は治してもらえるという考えは、現代医療一辺倒の医療機関にいく場合は、持たない方が賢明ではなかろうか。自分の持っている免疫力がかなり高いのであれば兎も角、リンパ球が10%を切っているような場合では、体を痛みつけるような薬剤の摂取は弱っている体には更に負担を与えるので、危険ではなかろうかと思われる。
でも、医療機関は症状を良くしようと思いますから、自分達の持っている薬剤などの武器を使って改善をはかろうとします。その時、しっかりと医療側に自分の現状の状態をオープンにしていただき、どのような措置が的確であるかどうかを話し合って決めるべきだと思います。苦しい目にあうのは自分達ですから、医者に遠慮することは一つもないのです。患者はお客様なのですから、医者も患者の身になって治療する必要があります。医者のすることに不服なら、帰ってくれなどと平気で言うような医療機関もあると思いますが、むしろ、そんなところに長居は無用で行かないほうが賢明ではないでしょうか。
表:血液・生化学検査の説明
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