この時期、私は胃潰瘍の上に癌が乗っかっているという診断を松戸の島村トータルケアクリニックにより、受け、放っておけば半年後には内臓各所に癌が飛散するだろうと言われて、強く摘出手術を勧められましたが、自分の体は自分で治すと進言し、2回ほど内視鏡や血液の検査をした頃でした。
体に時限爆弾を抱えてはいましたが、毎日大量の植物マグマの摂取で痛みも全くなくなり、岡山の神社の神主さんから、方位をこれまで度々犯しているので、それを正す為に、2か月間、外泊禁止で、夜10時半までには帰宅することを申し渡され、それが終わった頃でしたので、エビ養殖の話を受けて、現地で実践する為にはどうしても渡航しなければならない事態となりました。
相手側の要望でこれまで5ヶ月間の養殖期間で年1回の養殖を実施していますが、年に2回はしたいので3.5ヶ月間でできないか、次にエビ類にMBVとうエビの成長を妨げるウイルスが最も発生しやすく、これが生存率を落としてますので、このウイルス対策が出来ないか、また、奇形が発生しているが、これはブラックタイガーの独特の模様がなくなり、ノッペラボーのエビが発生してしまっている等々、抗生物質やホルモン剤、防虫剤などの薬剤を使用しているからであるとはわかっているが、他に手立てがないので、化学薬品を使わずに現在より生存率は落ちてもいいから、まともなブラックタイガーが2回年水揚げできないかという依頼でした。
そこで、神主さんにどうしてもベトナムに行く必要があるので、方位と日時を見てほしいとお頼みしたところ、今年は3月に1日当てはまる日があるだけといいうので、先方の窓口になっている現地法人の会社を持つ社長さんに連絡したところ、驚くことに先方も同じ日を依頼してきました。まさに奇跡的な巡りあわせにビックリしました。神業とはこのことか!
養殖場はホーチミン市から飛行機で1時間あまり南に行ったところのカマウという市で、そこはまだ内陸部です。
養殖池は22あり、1池当たりおよそ5,000㎡、水深1.5m、稚エビ数は25匹/㎡、植物マグマは4池に捲き、稚エビ数は約500,000匹を放流します。植物マグマは最初、微粉末をバケツの水に加え、1時間稚エビを植物マグマの環境に馴化させてから放流しました。植物マグマの摂取量は餌10kgに100gを混ぜ、水で湿らせて池に捲きました。1池当たりの植物マグマの摂取量は20kgでした。
写真:稚エビの入った袋が広場に並べられている。1袋に1,000匹ほどの稚エビが入っている
写真:稚エビを放流、船を使って放流
写真:バイオファンで池に空気を送り、耕している(写真と同モデルが使われていました)
写真:養殖池(植物マグマ不使用)
写真:植物マグマを使用した養殖池 ※植物マグマの池と通常の池までは水の流れ方が違うのがよくわかる
写真:エサはTOMBOYというヨーロッパから輸入しているもの
写真:飼育経過中で、大きさにはっきり違いが出現している
植物マグマ摂取のエビは特徴的なブラックタイガーの模様が出ているが、通常のエビは模様のないノッペラボータイガーになっている
通常の1.5倍の餌を与えて、3.5か月飼育した結果、生存数は稚エビ500,000匹に対して、412,500匹で生存率は、82.5%、生産量は、9,701kg、平均体重23.5kg/匹、投餌量は、14,873kg
この結果をどう評価するかであるが、先ず、生存率はこれまでが40%程度であり、これが落ちてもやむを得ないと思っていたが、80%以上という驚異的な数字にびっくり、しかも、ブラックタイガーの姿を取り戻していて、奇形も見られなかった。唯一、体重が伸びなかったのはMBVのウイルスに感染してからでした。それでも生存率がこれだけ高くキープできたのは植物マグマによるもの以外には考えにくく、植物マグマの摂取量をもっと上げていれば、もっと変わっていた可能性が示唆された。
私はブラックタイガーの植物マグマを用いることで、このような結果を得ることは当初から予想していました。それはこれまでにウナギの生育試験(熊本県緑川)で、冬場は餌の喰いが悪く体重が上がらないと言われていますが、夏場を同様の上昇を示し、さらに生育の悪い弱ったウナギを集めて、植物マグマを摂取させたところ、直ぐに元気を取り戻したこと、高知県でカンパチの水揚げ3ヶ月前から、植物マグマを与えたところ、平均身長よりも数10センチも大きくなってしまったというような結果を得ていました。
ベトナムには1週間滞在しましたが、植物マグマによる胃癌の治療の真っ最中のことで、出来るだけ負担のかからないものを食べる為に大分苦労しました。衛生状態はかなり悪かったのです。カマウでは町一番のキレイといわれるレストランでも、こんなことがありました。食事中に、今何か黒いものが走っていたよなと思っていたら、再び、その物体がテーブルの間を走り抜けていくではありませんか。それは大きなネズミで日本の大黒ネズミ位の大きさはありました。食事は油ものが多く、肉が主体なので、スープや野菜を中心に少しだけ食べました。又、大変な偶然の出来事がありました。それは現地法人を立ち上げて、今回の話の窓口になっている方が、服装が際立って垢抜けしていて、とてもエビの業者とは思えないなと感じていたので、ある時、服装にかなり精通しているようですがと尋ねたところ、私は過去に服飾デザイナーの道を進んでいて、九州の服飾学校の出身なのですというのです。
九州のどちらですかと尋ねたところ、小倉ですというのです。「もしかして、それは小倉ドレスメーカー女学院ですか」と尋ねたら、「えー。よくわかりましたね。」それは、私の叔父と叔母が経営している学校で、私も一時期、理事をしていました。こんな偶然ってあるのでしょうか。この学校は男子生徒は稀で、これまで、10人位しか卒業生はいなかったと思います。その1人とベトナムの地で会話の中で偶然、私の叔母のしかもドレスメーカー学院の卒業生と逢うとは何たる偶然だろうか。
普通なら、センスがいい人だな位には思うのかも知れませんが、私の母も姉も生涯、洋裁をしていましたので、直感で、この人は何か違うなとの想いがありました。
日程も神業のようで、その日しか貴方の体に良い日はありませんよという日が、フライトの日でした。この時はまだ、私の免疫力は上がっていませんでしたが、帰国して、4月の血液検査でリンパ球が32%から38%に、単球が4%から7%に上昇し、内視鏡でも癌の様相が変わっているようだとのことから、それから、2年半全く検査をせずに、又、癌を意識せず、過ごしました。自然界のサイクルに逆らわずに生活することの必要性がほんの少しですが、わかった思いがしました。
写真:ベトナムでは乗り物はバイクが主流でいまは空気が汚れているから、マスクは必需品
写真:ここはホーチミン市の中心街のようです。私もお上りさんになって、銅像の前で記念撮影
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