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Channel: 『植物マグマ』中山栄基 Official Blog
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【中山栄基の解説】植物マグマの勉強会で話題になったことをピックアップして、お話ししたいと思います。

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第一は大阪の日本リバイブ主催の勉強会で同じ癌の方がお二人出席されました。御一人は早期発見でこれから治療に入るとのことで、放射線治療を受けるとのことでした。もう御一人の方は昨年の11月に切開手術をして、シスプラチンなどの何種類かの抗癌剤の治療、そして免疫療法(自分の白血球)をして、もう大丈夫と思っていたところ、3月位から具合が悪くなり、脳に転移が見つかり、これまでの治療は何だったかという話を、患者さんの娘さんが来られてされました。抗癌剤、放射線治療そして、リンパ球を一時的にあげる免疫療法などで現代療法は癌に立ち向かっておられますが、今回の事例のように、全くダメだった結果が示され、しかも、脳に転移したとなれば、抗がん剤の副作用によるものと考えざるを得ませんね。これから治療をする方にとって、ショッキングなお話でしたが、理論が明確ではない治療方法には必ずといっていいほど問題点が生じることは覚悟した方がいいという教訓ですね。それだけのリスクは負わなければなりません。抗がん剤も放射線も生体にとっては極めて有害なものですから、その作用を受けるのは当然のことです。

人工的な免疫負荷は長期間持続しないのは当たり前のことで、わかりきったことです。癌に立ち向かって治すには長期間の時間が必要です。何故かといえば、長い年月かかって癌を育ててきたのですから、それをあっと言う間に治すこと事体、土台無理な話ではないでしょうか。私も6ヶ月かかってやっとリンパ球が上昇したので、その後、癌の有無を調べませんでしたが、3年後の検査で消えていました。免疫力は毎日の食べもの、生活習慣で培われるものです。それを、自分の血液を取り出し、一時的に免疫力をつけても、それはその時だけのことですから、癌は笑っていますよ。一生免疫療法をするのですかと質問されたら、何と答えますか。やはり、常識的な理論に基づいた治療をしないと、一つしかない生命をなくしてしまうことになってしまいます。その点をよく考えてください。アメリカでは自分自身で癌の治療方法を選んでいるとのことです。自分の体は自分で責任をもつことが、私は必要と思います。自分のことを一番よく知っているのは自分なのですから!

太陽食品さん主催の勉強会ではクツシング症候群の方が話題にでましたが、これは難病指定されていますが、動物の世界でも、かなり問題化されているようです。この病気は慢性のコルチコイドの過剰による症候群で、多くの方が下垂体の腺腫が原因で起こるそうです。下垂体性ACTH分泌亢進症で指定難病75、副腎皮質ステロイドホルモンの1つであるコルチゾールというホルモンが過剰に分泌されて生じた病気です。このコルチゾールは生命上不可欠なステロイドホルモンで下垂体から出るACTHというホルモンによって促進されます。更に、ACTHは脳の視床下部から分泌されるCHRというホルモンの調整を受けています。この視床下部CRH、下垂体ACTH、副腎コルチゾールが過剰に産生、分泌されるのがクツシング症候群です。女性が圧倒的に多いようで、1年間で100例ほどの症例があるとのことです。病気が進行すると感染に弱くなり、敗血症で亡くなることがあるので、注意が必要で、その他、皮下出血、顔などの浮腫、多毛、赤ら顔、鬱傾向、高血圧症、糖尿病、脂質異常症、骨粗鬆症などの合併症を発症する場合があるといいます。

治療法は原因のほとんどが下垂体腺腫ですから、手術によって腺腫の摘出が最も良いとされています。只、下垂体腺腫は小さい為、MRI検査でも見つけにくいといいます。又、下垂体腺腫から産生されるACTHを確実に抑えられる薬がない為、直接にコルチゾール産生を抑える薬を用いる場合もあるといいます。

犬の場合は、0.2%位の発症率とされ、脳の下垂体に腫瘍ができると副腎を制御している副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)の統制がとれなくなり、ホルモンが過剰生成される。この種の腫瘍を原因とするものが全体の80%以上と言われ、ACTH依存性のクツシング症候群とされています。それ以外では副腎の腫瘍によるものが20%未満です。又、薬物の副作用によって起こすこともあるといわれます。

治療は投薬が一般的で副腎皮質の働きを弱める薬剤が投与されますが、ミトタンやプレドニゾンなどですが、一度投薬をはじめると一生涯、薬が必要となるそうです。クツシング病と診断され、トリロスタンというものを摂取させているそうですが、当初、投薬で死ぬ寸前までいったことがあるそうで、投薬量の設定が大変に難しいそうです。それは当然と思います。治す為に投薬するのではなく、過剰生産を抑制させるのですから、間違えれば抑制しすぎてしまいます。しかも、一生涯摂取させるのですから、この種の薬による副作用が心配なのは当然ですが、『副作用が出てもやめられない』という何ともいえないジレンマがありますね。これは動物だけのことではなく、人間も同じです。クツシング症だけに限ったことではなく、甲状腺機能障害も糖尿病も、痛風も高血圧も現代病の多くが、このように病気を根本から治すのではなく、薬で調整している状況です。だから、一生薬を飲んでくださいというのですから、何とも言えない虚無感に陥りますね。又、ステロイド剤を大量に摂取している人はクツシング病と同じような症状が出てくることになるのではないでしょうか。

FACEBOOKページ 中山栄基
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